生命への介入、その法的課題(建石真公子:法政大学教授=憲法・国際人権法)

第1回:総論――医科学の進展と問題のありか
掲載号:2020年(令和2年)4月15日号〔第2095号〕
内容:
はじめに
1 生命への介入の是非を誰が決めるのか
2 日本における生殖医療に関する行政的な指針による調整をどう評価するか
3 フランスにおける生殖医療に関する法―憲法上の原則による制御

第2回:感染症医療と人権保障――「個人の尊厳」をどう保護するか
掲載号:2020年(令和2年)5月15日号〔第2097号〕
内容:
1 誰のための感染症医療か
2 日本におけるcovid-19対策
3 covid-19政策と社会的弱者の人権保護――高齢者の人権
4 国連のcovid-19対策における人権保護の声明

第3回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑴
掲載号:2020年(令和2年)6月15日号〔第2099号〕
内容:
1 身体に関する自己決定権
2 トランスジェンダーの「性別の自己決定」とはどのような権利か
3 性別決定に関する生殖腺除去(不妊手術)要件と「身体を侵襲されない権利」

第4回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑵ ――トランス・ジェンダーの権利保護
掲載号:2020年(令和2年)7月15日号〔第2101号〕
内容:
1 権利保護の歩み
⑴ 医学におけるトランス・ジェンダーの可視化と「治療」の進展
⑵ 医学の進展と法による権利保護の開始
⑶ 日本におけるブルーボーイ事件の法的意義
⑷ 身体の「医学的な介入による変更」要件と「身体の完全性の権利」保護という新たな問題
2 ヨーロッパ人権条約と性別変更の要件
⑴ 性別適合手術後の性別記載変更とヨーロッパ人権裁判所
⑵ 性別記載変更の要件としての性別適合手術に関するヨーロッパ諸国の法制度
⑶ 国連およびヨーロッパ諸機関の報告書や勧告等における性別記載変更の要件に対する人権保護の要請
① 国連における「強制的および義務的な不妊化の禁止」の勧告
② ヨーロッパ評議会︱︱「強制的な不妊手術および去勢手術を終了させるために」

第5回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑶ ――「生きた文書」としてのヨーロッパ人権条約
掲載号:2020年(令和2年)8月15日号〔第2103号〕
内容:
3 トランス・ジェンダーの権利  保護とヨーロッパ人権裁判所
⑴ ヨーロッパ人権裁判所の影響力
⑵ 「生きた文書」としての条約
⑶ トランス・ジェンダーの権利と人権条約八条「私生活を尊重される権利」

第5回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑷ ――身体の性別を変更する権利と法的文書の性別を変更する権利
掲載号:2020年(令和2年)9月15日号〔第2105号〕
内容:
前回まで
1 権利保護の歩み
2 ヨーロッパ人権条約と性別変更の要件(以上二一〇一号)
3 トランス・ジェンダーの権利保護とヨーロッパ人権裁判所
⑴ ヨーロッパ人権裁判所の影響力
⑵ 「生きた文書」としての条約
⑶ トランス・ジェンダーの権利と人権条約八条「私生活を尊重される権利」(以上二一〇三号)

⑷ A.P., Garçon et Nicot対フランス判決以前のトランス・ジェンダーの権利に関する判決
⑸ A.P., Garçon et Nicot対フランス判決

第5回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑸
掲載号:2020年(令和2年)10月15日号〔第2107号〕
内容:
⑹ A.P.,Garçon et Nicot 対フランス判決 :判旨
① 申立人の主張
② 八条の適用と比例性審査
③ 人権裁判所の判断
⑺ 判決の特徴

第8回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑹――フランスの民法改正と違憲審査
掲載号:2020年(令和2年)11月15日号〔第2109号〕
内容:
4 フランスにおける法的な性別記載変更における不妊化要件の廃止:法改正と違憲審査
⑴ 人権裁判所判決が示した八条解釈と加盟国に課した義務
⑵ 「二一世紀の司法の現代化法案」提出の背景
⑶ 「二一世紀の司法の現代化法」(二〇一六年一一月一八日)
⑷ 「二一世紀の司法の現代化法」に関する違憲審査―憲法院二〇一六年一一月一七日判決
⑸ 法制定後の課題

第9回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑺――親子関係という新しい問題
掲載号2020年(令和2年)12月15日号〔第2111号〕
内容:
前回まで
1 権利保護の歩み
2 ヨーロッパ人権条約と性別変更の要件(以上二一〇一号)
3 トランス・ジェンダーの権利保護とヨーロッパ人権裁判所
4 フランスにおける法的な性別記載変更における不妊化要件の廃止:法改正と違憲審査

5 性別変更における「脱医療化」  がもたらした「親子関係」という新しい問題
⑴ 性別変更後に出生した子との親子関係
⑵ 「母親」か 「父親」か 「生物学的親」か?
⑶ 破毀院判決(二〇二〇年九月一六日)
⑷ 「母親」、「父親」と「親」?

第10回:性別に関する「自己決定」と「身体を侵襲されない権利」⑻ ――日本:ブルーボーイ事件における「性的自由」および「最少限度の肉体的侵襲」
掲載号:2021年(令和3年)1月15日号〔第2113号〕
内容:
これまで
1 権利保護の歩み
2 ヨーロッパ人権条約と性別変更の要件(以上二一〇一号)
3 トランス・ジェンダーの権利保護とヨーロッパ人権裁判所
4 フランスにおける法的な性別記載変更における不妊化要件の廃止:法改正と違憲審査
5 性別変更における「脱医療化」がもたらした「親子関係」という新しい問題

6 日本のトランス・ジェンダー人権保護の萌芽期
⑴ ブルーボーイ裁判における「性的自由」および「肉体的侵襲」
① 旧優生保護法二八条は、憲法一一条および一三条違反の主張
② 東京地裁による「性的自由」の承認と「最少限度の肉体的侵襲」
⑵ 判決における「正当な治療」の基準
⑶ おわりに