環境をめぐる課題への提言―生態学者の視点から(椿 宜高:京都大学名誉教授=動物生態学)

第1回:地球生態系をどう捉えるか
掲載号:2020年(令和2年)4月30日号〔第2096号〕
内容:
1 複雑適応系とは何か
2 生態系は複雑適応系
3 構成要素の消失が招いた生態系の激変例
4 予測が難しいキーストン種
5 エーリック夫妻のリベット説
6 垂直思考からネットワーク思考へ

第2回:ホモ・サピエンスと病原体の共進化(上):感染症の歴史
掲載号:2020年(令和2年)5月30日号〔第2098号〕
内容:
ウィルス類
細菌類
原生動物・寄生虫
パンデミックはなぜ起きるのか

第3回:ホモ・サピエンスと病原体の共進化(下):集団免疫へのソフトランディングをめざせ
掲載号:2020年(令和2年)6月30日号〔第2100号〕
内容:
野生動物からの宿主転換
SARSのパンデミック
空飛ぶウィルス
コロナウィルスの進化
ホモ・サピエンスの進化
新型コロナから何を学ぶか

第4回:生物多様性と地球の恒常性
掲載号:2020年(令和2年)6月30日号〔第2100号〕
内容:
ガイア理論
デージーワールド
モジュール構造
復元性の限界
ローカルとグローバル
環境保全への示唆
 ⑴ 多様性の維持
 ⑵ モジュール構造の保持
 ⑶ 南北間・世代間の信頼

第5回:実は危うい「持続可能な開発」論――生き物たちのネットワークが育んでいる地球環境
掲載号:2020年(令和2年)8月30日号〔第2104号〕
内容:
ビーバーのダム建設
バクテリアの勢力争い
シアノバクテリアによる光合成
原生生物のネットワーク
真菌類による分解作用
生物たちが地球を変えてきた
ホモ・サピエンスは何をしてきたのか
「持続可能な開発」の誤算

第6回:互恵主義の光と陰――協調行動の進化と分断
掲載号:2020年(令和2年)9月30日号〔第2106号〕
内容:
進化論と利他・互恵
血縁者間に見られる利他行動
血縁によらない互恵行動
囚人のジレンマ
戦術の損得を評価する
繰り返されるつきあい
行動規範の進化
互恵主義のたくましさ
協調行動と社会の分断

第7回:「自然分類」と「系統分類」の衝突――種の保存法はどちらを拠り所にすべきか
掲載号:2020年(令和2年)10月30日号〔第2108号〕
内容:
リンネ以前の「自然分類」
天才リンネの分類体系
進化論が導いた「系統分類」
種は定義できるか
高精度化する分析技術
不滅の「自然分類」

第8回:外来種と在来種:外来種はすべて脅威なのか
掲載号:2020年(令和2年)11月30日号〔第2110号〕
内容:
生物は移動する
種の誕生の地は現在の地理分布からはわかりにくい
どのくらい昔からいれば在来種なのか
問題をおこしているのは外来種の一部だけ
競争排除則は撹乱中の系では働かない
離島で跋扈する外来種
すべての外来種を監視することは無理
長期展望

第9回:家畜化はどこまで許されるか:育種と動物福祉の狭間で
掲載号:2020年(令和2年)12月30日号〔第2112号〕
内容:
採卵鶏と肉用鶏
アニマルウェルフェア
特定の形質を標的にしてきた育種
家畜化のプロセス
血統保存と近交弱勢
完璧な形質を求める育種は危険

第10回:絶滅からの復活:どうして野生集団を再生する必要があるのか
掲載号:2021年(令和3年)1月30日号〔第2114号〕
内容:
種の絶滅、集団の絶滅
コウノトリの野生復帰プロジェクト
コウノトリ絶滅の原因
 ① 営巣場所の消失
 ② 採餌場所の減少
 ③ 農薬の影響
 ④ 農薬以外の原因による水田内の   餌動物の減少
 ⑤ 遺伝的多様性の低下
プロジェクトを可能にした法整備や合意形成
トキの復活についても少しだけ